2012年5月5日土曜日

フィンセント・ファン・ゴッホの冥福を祈って②|心理カウンセラーのブログ


あまり知られていないのですが、
冬季うつ病は器質性疾患が由来しているとも言われています。

これは私も研究中ですが、
アメブロの某有名ブログでもそのように書かれてもいます。

(私は冬季うつ病なので人事ではないし。)

ゴッホは冬季うつ病でした。
冬季うつ病は双極性障害の近縁にあるものです。

近年有名になって来た双極性Ⅱ型障害は、
うつ病と双極性障害の間にあるものと考えられていますが、
某有名ブログのお医者さんは
『器質性障害などの不純物が混ざった。。。』
と言っておられます。

ゴッホが器質性障害だったと考える根拠は、
アブサンの重篤な影響からです。

器質障害のあるタイプの方々は、
薬に弱い傾向があります。

つまり、
通常よりも少ない量で薬が効く傾向があるのです。


"うつ病と自己"ダンカン

これは、
当然、薬に限りません。

あらゆる物質に対して言えるものです。

ゴッホが飲んでいたアブサンがどのようなものだったのか、
現代の我々は知る由もないのですが、
単なるアルコール依存や急性アルコール中毒とは思えない症状は、
安いアブサンによるものだったのではと想像出来ます。

但し、
これも単なるアブサンの中毒(ツジョン中毒)ではありません。
安アブサンに入っていた金属由来の染料などのせいです。

勿論、
ツジョンの影響もあったかもしれませんが、
それは幾ら薬物に過敏な器質性障害だとしても、
説明出来る量ではありません。

安アブサンに用いられていた、
信じられないような物質が、
元々過敏で繊細だったゴッホを苦しめたとしか思えないのです。


闇市場の鎮痛剤

側頭葉てんかんが先かアブサン中毒が先か、
それは判然としませんが、
ゴッホが奇妙なてんかん様発作を起こしていたのは、
アブサンのせいと考えられるのです。

そうでないと、
あのような症状を説明出来るものではありません。

史実を読んでいると、
ゴッホは入院中でもお酒を飲んでいたようです。

つまり、
医師に止められてはいなかったようです。

そして、
病院から外出すると、
決まって発作を起こし病院へ搬送されています。

外出すると、
つい気分が良くなって飲み過ぎてしまったのではないでしょうか。


うつ病のためのプロセス

ここまで考えると、
ゴッホと言う人は若いときは双極性障害(Ⅱ型若しくは冬季うつ病)で、
その後、
器質性障害故の物質過敏性によりアブサン中毒となり、
側頭葉てんかんの発作に苦しんだ人。
だと思われるのです。

ゴッホは37歳の若さで自殺します。

しかしながら、
ゴッホの病名を考えると、
狂気の画家と言うよりは、
とても普通の人だったように思えます。

器質性障害は現代的ですから、
普通と言うよりも現代的な人だったのかもと思います。

ゴッホは生まれるのが早すぎました。

もう100年後に生まれていたら、
現代の医療を受けることが出来たのです。

薬を飲みながら、
(アブサン以外の)好きなお酒を飲みながら、
もっともっと長生きをして、
素敵な作品を沢山残したことでしょう。



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